憧れの聖地

家を探すと言っても今回はダバオの時の経験もあるし、条件がある程度決まっていたので
割と早く決まりました。
最優先は子どもが安心して暮らせるところ。
警察官や友だちが近くに住んでいるところ。
みんなが協力してくれて探してくれている時も、できるだけそばにいてあげたかったんですが
たとえ虐待していたクソ親父でも、その親を突き倒して怪我をさせ離れ離れさせた
どこの馬の骨かもわからない異国の人間に心を閉ざした女の子が懐くわけがありません。
そんな時そばにいてくれたのがブチや他の動物たちでした。
その光景は僕が言葉の壁にぶつかった時と同じで、女の子とブチが寄り添っていました。
女の子の誕生日も近いという事でどこに行きたいと聞くと小さな声でジョリビーというので
警察官の家族や友だちみんなで行き、お店に入るといきなり泣き出しました。
僕はわけがわからずオロオロしていると女の子は僕の手をはじめて握ってくれました。
そうなんです僕らが何気に入っていたお店も彼女には憧れの聖地だったんです。

ジョリビーとはフィリピンが発祥の地の国内ではファーストフードNO1のお店なんです。
実際にマクドナルドの店舗数が640に対してジョリビーは1150店舗で圧倒的。
フィリピン人の味の好みも徹底的に研究しているのか、僕が初めてスパゲティを食べた時は
甘いスパゲティに衝撃を受け二度と食うかと思ったのですが、その甘さに慣れると美味しくて
毎回注文してしまいます(笑)

ブチとジョリビーのおかげで彼女も少し心を開いてくれ、家も決まりました。

つづきます